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フェーン現象が日本で起きやすい場所は?わかりやすく説明してみた「糸魚川市の火災の原因か?」

2016年12月22日に発生した新潟県糸魚川市の火災の規模が大きくなったのは、フェーン現象ではないか?との観測が広がっています。
気象庁によると、太平洋側の高気圧から日本海側に発達した低気圧に向けて湿った空気が流れ込み、
山を越えることで乾いた強い風に変わる「フェーン現象」が発生。
同市付近では午後0時9分、最大瞬間風速24・2メートルの南風を観測した。
同庁の松本積・主任予報官は「フェーン現象は冬にもしばしばみられる。乾いた強い風が延焼に影響したのではないか」と話す。

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フェーン現象が日本で起きやすい場所は?フェーン現象をわかりやすく説明してみた

まずは順番にフェーン現象について知っていきましょう。

フェーン現象とは?

「フェーン」というのは、もとはヨーロッパのアルプス地方でつけられた名称で
山の斜面を吹き越えて,反対側の斜面に吹きおろす高温乾燥の強風であります。

フェーン現象は、誤解を恐れず一言で子供に説明するならば
「滅多に起こらないが、山の上から10度近く温度が高い、乾いて強い風が下ってくる現象のこと」
というところでしょうか?

もう少しだけ詳しく説明すると以下になります。

ここにある山があるとし、山の方向に向けて風が吹いた時に、山肌にぶつかり行き場を失った風は上昇気流として山を登り始めます。

気温は高度とともに下げりますが、その風?(というか空気)が十分な水蒸気を含んでいる場合には、上昇中に雲を発生させ、山に雨を降らせます。

湿った空気が山肌を上昇して空気中に含まれる水蒸気が凝縮する際に熱を放出させることで、普通よりも温度が下がる率が小さくなります。
(例:乾燥していたら1㎞高くなると6℃下がるところが、湿っていたため4℃しか下がらない、というイメージ)

また、吹き降ろすときには水蒸気の凝結がないので温度が上がる割合は山肌を上昇する時より倍近く大きくなります。
(例:上昇するときは1㎞で-6℃の変化だったけど、加工するときは+10℃の変化、というイメージ。数字も正確ではありませんがだいたい近いです)

湿った空気が上昇するときの温度の下落と、乾燥した空気が下るときの温度の上昇の差で、
山肌を上昇する前より山肌を下ってきた風の温度が高くなる。

この一連のフェーン現象を、湿った空気を前に伴ったものという意味で「湿ったフェーン現象」と呼ばれています。

イメージが湧きにくいかもしれませんが、過去の事例の実際の「温度」を見るとびっくりすると思います。

フェーン現象によるものとして高温を記録した事例

フェーン現象は新潟県糸魚川市の火災に限らず今まで日本でもそれを原因とする火災が多く起きています。
*糸魚川市は23日の時点ではフェーン現象と断定はされていませんが、要因のひとつだと考えています。

過去のフェーン現象の事例を4つ紹介します。

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・1933年(昭和8年)7月25日の午後3時、山形県山形市の気象官署で日本における当時の最高気温40.8℃を記録、同時刻の相対湿度は26%であった。

・ 2010年6月26日、北海道の日高山系や大雪山系を越えて吹き降ろしたことにより北海道東部各地では、時季はずれの猛暑になり、北海道足寄町で37.1℃、北見市で37.0℃
など、局地的に猛暑日を記録した。さらに、例年真夏日が観測されることが極めて稀である釧路市では32.4℃と観測史上最も高い気温となる。

・ 2014年6月3日、北海道河東郡音更町駒場で37.8℃を筆頭に、網走郡美幌町と北見市で37.2℃、常呂郡置戸町境野で37.0℃とオホーツク海側の地域各地では軒並み36℃以上
となった。

・ 2009年2月14日、静岡県静岡市で26.2℃、同熱海市網代で25.4℃、神奈川県小田原市で26.1℃、同海老名市で25.3℃、石川県金沢市で26.1℃など2月としての最高気温を
多数の地点で記録した。

日本で起きやすい場所は?

これらのことから日本で起きやすい場所というのは、細かく言うことは難しいですが、
まずは過去の事例で上がっているところはひとつといえるでしょう。そして山が近い海辺の市街地で多い気はしますね。

理屈的には山が近い地域においては起こりうることなのかもしれません。
ただし、過去事例のように滅多に起きることではありません。

それよりは、木造住宅の密集など火事が起こりやすい地合いかどうかを対策することの方が先決でしょう。

ネットでの反応

ネットの反応は、フェーン現象という理科の授業で習った知識を上げているものと、木造密集地帯に対する懸念などが多いです。

「新潟は火災発生時に気温が20度ぐらいで、南風がもの凄くて”フェーン現象=乾燥した高温の風”が起こってたみたい。」
「糸魚川の火事、大変だったが、ここは江戸時代には何度も大火に遭っている。木造家屋が密集していた時代だし、今のような消防力もなく、初期消火の体制も脆弱だった。」
「新潟の火災の説明見てると赤壁の戦いしか出てこない、、、フェーン現象こわいねえ」
「糸魚川大火、過去20年最悪 強風で拡大…140棟焼き」
「木造密集地帯やから。 東京も対岸の火事ではないよね。」
「日本海沿岸部では酒田の大火(昭和51年、山形県)以来 フェーン現象で山脈の反対側(吹き下ろし側)で高温になるのは知っていましたが…地形と重なると大規模火災に繋がるんですね」
「函館(「飢餓海峡」に出てきた)、酒田、鳥取、当地でも能代など。どれも海辺の市街地で、フェーン現象の乾いた強風で瞬く間に燃え広がった。」
「昨日から糸魚川に来ています。消防本部詰めです。記者を四半世紀やっていますが、これだけの規模の火災は始めてです。」
「フェーン現象 乾いた風、住宅密集地など過酷の状況のなかで、人的被害が少なかった事は不幸中の幸いでした。」
「昨日の糸魚川火災は140棟焼失とのことですが、近隣の日本海側はみな共通にフェーン現象が重なることが大火の原因とのこと。」
「 類似案件として、新潟大火(1955年、焼失戸数972戸)、魚津大火(1956年、類焼1583戸)、酒田大火(1976年、焼失1774棟)の3つです。」

まとめ 決して対岸の火事ではない

理科の授業で習った「フェーン現象」というキーワードを改めて検索した人が多かったであろう、今回の大規模火災のニュースでした。
過去にも、新潟大火(1955年、焼失戸数972戸)、魚津大火(1956年、類焼1583戸)、酒田大火(1976年、焼失1774棟)など日本海側で同様の事例もあります。

湿った風が、山肌に向かって吹くという気候はそれほど珍しいものではないですが、
日本には木造密集地帯というものはまだまだ沢山残っています。

今回の火災は、大規模になった原因が「フェーン現象」であっても、大地震が起こった時でも木造密集地帯では大きな被害が出ると容易に想像出来ます。
決して対岸の火事とはせず、木造密集地帯を無くして行くなどの防災活動が重要であると思わせるニュースでした。

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